えいがきのえいが【90年代生まれ視点の映画レビュー】

90年代生まれ視点の映画レビュー 当ブログは個人的な意見をバカ正直に綴ったもので、映画の品質を保証するものでもありません。映画を否定しても、その映画に関わった人物を否定しているのではありません。例え人をバカにしても、それはその人を尊重した上での行為です。

【浅倉リクという青年の成長劇】劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!

ウルトラマンベリアルの息子という驚きの設定に、これまでの主役ウルトラマン想をぶち壊した驚きのデザインが話題となった、ウルトラマンジードの劇場版。
毎年恒例のウルトラマンの劇場版ですね。


ウルトラマンベリアルの脅威が去った、地球を守るウルトラマンがジード一人になってしまった地球に、再び脅威が訪れる。

突如現れたギャラクトロンMK2。立ち向かうはウルトラマンジードこと朝倉リク。しかし、彼はこれからは一人で戦わなければいけないというプレッシャーに押され・・・。



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昨年はウルトラマンオーブの集大成的作品となっていましたが、今作は集大成というより、朝倉リクの成長劇の終着点、というカンジでした。

TVシリーズでは、ウルトラマンベリアルの息子である故の宿命に立ち向かう話が本筋であったため、朝倉リクというキャラクターの成長はあまり描かれていませんでした・・・・ような気がします。

ベリアルを倒したとはいえど、主人公補正で倒せただけでりっくんはまだ未熟で弱っちいウルトラマンです。
最初から最後まで若気の至りを絵に描いたような行動をしていたりっくんです。
そういった『TVシリーズではあまり進まなかった事柄』を補完するのが今作です。


要は劇場版仮面ライダーエグゼイドと同様の扱いでしょうか。真の最終回とか何とか。


今作もいつも通り70分という短い尺ですが、やはりここはウルトラマン
ちゃんとおもしろい作品になっていました。

今作は、突如現れた驚異にどーしよーと思っていたところで、ド変態・ジャグラス・ジャグラーさんの助けのおかげで対抗できるかもしれないアイテムが沖縄にあるのが分かったから行こうぜっていう、ザ・劇場版な内容になっています。

フクイデ先生も沖縄にヤベーイ何かしらに釣られたことがあるので、きっとこの地球には沖縄にパワーが集中してるんでしょうね。

ギャラクトロン軍団に立ち向かうことができるかもしれないアイテムとは、『赤い鋼』というもの。
『赤い鋼』を見つけたりっくん御一行。しかし、これの力を手にすることは、一筋縄とは行かなかった・・・。『赤い鋼』を探す者は、他にもいたのであった・・・・。

そんな中登場するラムネのお兄さんジェームズ・ボンドクレナイ・ガイや、帰ってきたゼロ(とウルティメイトフォースゼロのメンバー)。


今作、最近の特撮映画としては、なかなか珍しい作りだと思います。
展開が全体的に都合が良く、話のつじつま合わせにあまり力を入れていないんです。

りっくんの成長とアクション、ファンサービスにスポットを当てて大きなお友達向け要素を確保しつつも、『赤い鋼』のストーリーは、とことん子供向けで分かりやすいものにする。
元からそういうバランスに長けているニュージェネレーションズの劇場版ですが、今作は特に上手いんです。

私なんて今作のバランスが凄く好みで、そもそも私は今作を「ジードを大画面で観たい!!ジャグラーさんを大画面で観たい!!」というノリで観に行ったワケで、ストーリーは二の次というわけです。
ストーリーに深みがないおかげで余計な情報が頭に入らない!!うれしい!!!


前作ではオーブ、ジャグラー、ギンガ、ビクトリー、エックス、セブン・・・とあいつというゴージャスなメンツでしたが、今作はオーブ、ジャグラー、ゼロ、ジードという、大人しめのメンツ揃い。
昭和ウルトラマン自体は登場するものの、共闘も無く、そういう点では盛り上がりに欠けていたように感じました。
エックスが大好きな私ですので、余計にそんな感じでした。

その代わりにアクションが・・・というワケでもなく、ホントに大人しいだけなんです。

前々作から前作のスケールアップを考えると、今作が地味なのではなく、前作が豪華すぎただけなんでしょう。
とはいえ、スケールダウンの幅が大きすぎる感じは否めませんでした。


ただ、相変わらずCGは過去の実績のおかげで子供向けとは思えない程のクオリティで、その点はやはり東映特撮よりも頭2つ3つ飛び抜けてました。
個人的に好みではなかったウルティメイトファイナルも、あのCG盛りだくさんのアクションには素直にカッコいいと思いました。


今作はりっくんの成長劇としては素晴らしい作品であったとは思います。
ただ、前作との温度差や、謎の存在であることが魅力のギャラクトロンを若干露骨に描きすぎてしまった事は、結構心に引っかかりました。

完結したフクイデ先生とベリアルの物語に一切触れていない事や、パチンコマシン屋提供っぽいどうだカッコいいだろと言わんばかりの生身アクション、それに多くのファンが思ってたネタをやるというファンサービスは良かった分、悪かった部分が目立ってしまった。
そんな風に思います。


今作でとりあえずジードのサーガは終わり、数カ月もすれば新ウルトラマンの情報も公開されるでしょう。

とりあえず、来年は変に盛り上げもせず、ちょっと背伸びした程度の劇場版ウルトラマンを期待しています。

お願いだからエックスを出してぇ・・・・。


ウルトラマンジード DXギガファイナライザー

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ウルトラマンジード DXキングソード

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ウルトラマンジード DXジードライザー

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ウルトラマンジード DXウルトラゼロアイNEO

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最新 ウルトラマン主題歌集 ウルトラマンジード

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ジードクロー出てこなかった気がする・・

ブラックパンサー【シンプルなストーリー、流行りに逆行するストーリー】

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』の公開が近づき、MCUの一端の終止符が打たれる(休止するとは言っていない)前に、『シビル・ウォー』に先駆けで登場した、未知の国、ワカンダの王子、ブラックパンサーの単独映画が公開。 タイトルはそう、 ブラックパンサー そのまんま。


Marvel's Black Panther: The Art of the Movie


物語は『シビル・ウォー』の直後、宇宙からやってきたすっごい物質『ヴィブラニウム』により、FF15みたいな超未来的文明を築き上げた王国『ワカンダ』が舞台。 時系列的にはピーター・パーカーがニューヨークで『このあたり』の活躍をしている頃でしょうか。

ストーリーをざっくり

父親を亡くし、傷心のままワカンダへ帰郷したティー・チャラ=ブラックパンサー。 王の息子である彼は、即時に王となりざるを得ませんでした。 しかも、王座に座ってみると分かってくる、自分の身の回りのクソっぷりにビックリ。 同時にヴィブラニウム大好きおじさんもぶっ殺さないといけない。 さあどうしましょう。 ・・・・・・おや?ヴィブラニウム大好きおじさんの仲間にワカンダ人っぽいのがいるぞ?

シリーズ何たら作目の割に、ストーリーがとてつもなく簡単です。 複数のテーマが絡まるスタイルの映画が多いこのご時世ですし、ついこの前ピーター・パーカーの青臭い成長だけを描いたばかりなのに、いきなり国王にされてプレッシャーに見舞われる上、面倒ごとに巻き込まれてあたふたする王様の物語だけをするって、中々挑戦的だと思います。

しかも、今作は珍しく、他の単独映画の主人公は一切登場しません。 単独映画なんですし、むしろこれが当たり前なんですけどね・・・・。

なんたって王ですからね、。 王の力さえあれば、他ののヒーローの力も、サブキャラのサイドストーリーなんて必要ないんです。


2ケタ作品数のあるシリーズものとしては、かなりトガったスタイルで制作された今作。 なんか・・・・すっごい懐かしい気持ちになりました。

今作、似てるんですよ、サム・ライミ版『スパイダーマン』に。 「大いなる力には、大いなる責任が伴う」とか、アクションシーンとか。

王という地位=大いなる力を手にした(してしまった)ことによる、国を背負い、『ア』から始まり『リカ』で終わる場所に住む人々世界中の人々を陰で守るという使命=大いなる責任を負うティー。 ふんわりとしていますけど、個人的にこれに似てると感じました。

この要素はまぁ個人差は出るとしても、アクションシーンに関しては似てるなーって思った人が多いと思います。

意外とクモ糸をあまり使わず、短距離をピョンコピョンコ飛び回るサム版ダーマに似てるんです。 格ゲーみたいな横視点のカメラアングルが似てるんです。

観たら「あぁーっ」ってなります。 地味なアクションしかできないヒーローをどうしたら超絶カッコよく描くことができるかを研究して研究して・・・・・。 それがしみじみ伝わるカッコよさ。なんか、物凄い遠回しに、サム版ダーマの再来を見せられた気持ちになりました。


いやぁ、良いですよ今作のアクション。 比較的やってることはそこまで大きい規模ではないですし。

とはいえ、規模が小さいからと言わせて地味とは言わせないのがディズニー。

今作のブラックパンサー、なかなかの私好みでした。

・・・・・・・・いいですよね・・・・・・光るの・・・・・・。 紫ですよ紫、紫に光るんですよ。超絶カッコイイでしょ。

衝撃を与えられた箇所が紫色に光る。その光が何なのかって、吸収した衝撃ですよ。 「今だ」って時に、吸収した衝撃を一気に放出して、周りの敵をぶっ飛ばす!!

「テメーなんで光ってんだよ」に「我々にもわからんのです」で答えず、ちゃんと理由付してくれるのは律儀ですよね。嬉しいです。

また、今作はスーツにこういう仕様がある為か、作中でアイアンマン以上に攻撃されてるシーンが多かった気がします。

というか、カッコいいんです。攻撃を受けてるシーンが。 やられ方が上手いというか、やられるときはしっかりやられるし、平気な攻撃には物凄いピンピンしてるという、あざとらしさの無さが結果的にカッコいいんだと思います。

身軽なアクションをするブラックパンサーですが、やられ役もしっかりこなすというのは、さすが王・・・違う、ヒーロー映画としてはホントに素晴らしいと思います。


今作は、ワカンダというまともにロケなんぞできないような場所が舞台ですので、CGこそは盛り沢山な印象です。

ただ、ストーリーやアクションの全体的なものは、キャップ2に並ぶくらいのシンプルさでした。

戦いのルーキーである故に悩むスパイディとは対象的に、戦いのベテランである故に悩んでしまうブラックパンサーというのはなかなかおもしろかったです。 自分のことで悩むという共通点があれど、しっかりと差別化できていたと思います。


今作の一番感心したことなんですが、今作、アクションよりストーリーに重きを置いているんです。

上でも書いた通りシンプルなストーリーの今作ですが、それを詳細に、かつ客を飽きさせることなく描けているんです。 悩めるヒーロー。よくある要素ですよね。ただ、その悩ませ方、決心のつけさせ方にしっかりと芯があり、どこぞのガワだけ盛ったハリボテとは全く違う仕上がりになっていました。

拍手したくなりますよコレ。

クライマックスでよーく分かりますよ。 凄くしっかりとストーリーを固められておるんです。 使い捨てヴィラン悪役のオリジン的描写なんかも、オープニングからクライマックスにかけて緩やかに語っていきますし、ティ・チャラの成長劇も、一つ一つ意味を込めて、ヘリクツ一つ無く芯の通ったものになっています。

まあ、クライマックスが地味だの、子供に向かないクライマックスだの言われてしまえばその通りですけど、CGで何でもできてしまうこのご時世に、あえてこんな感じの映画を作ってしまうってのは、私個人としては凄くおもしろかったです。

ただ、予告とは全然雰囲気が違うっていうのは、ガッカリ・・・と言うわけではないですが、置いてけぼりを食らったようには感じました。 アクション面では、よくある見せ場を予告で全部見せてしまう的な感じになっていたのは事実ですし、予告はもうちょっと別の方向性でやってほしかったってのは思いました。


微妙な出来の作品が多いこのシリーズですが、今作に関しては、普通に良かったと思います。 マシ・・・ではなく、普通に良かった・・・です。 ただ、やはりキャップ2には数歩届いておらず、普通止まりな感じでした。

とはいえ、これまでのMCUとは全く方向性の違う舞台設定や音楽はかなり印象的で、シリーズ中ではかなり主張している作品になっていました。

今度のアベンジャーズ3では、またスーツが変わるようで、紫色に光る以外の能力が追加されるのかどうか、また、どんな活躍をしてくれるのかが楽しみです。


ブラックパンサー (ShoPro Books)

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グレイテスト・ショーマン【すべてが主人公、まさにこれが私という映画】

19世紀のアメリカ。
貧しい幼少期を過ごしながらも、お金持ちのお嬢様と結婚し、3人の娘を持ち、庶民的に幸せな家庭を過ごしていたP.T.バーナム。
彼は、勤め先のリストラを転機に、大きな『挑戦』をする。


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「もうミュージカル映画なんて廃れたもんなんじゃねぇの」という空気の中、威風堂々やってきた『ラ・ラ・ランド』。
結果的に大ヒットを記録し、ミュージカル映画の新たなるスタートを築き上げました(作品としての良さはともかく)。


さらに、エマかぶり美女と野獣』の大ヒット(作品としての良さはともかく)。


映画業界がミュージカル映画に目を付け始めている中、『レ・ミゼラブル』で美声(漢)を披露しまくったヒュー・ジャックマンが、再びミュージカル映画にやってきた!!


そんな今作、
グレイテスト・ショーマン


正直、全く期待していませんでした。
でもヒュー・ジャックマンの声目当てで、IMAXで観に行きました。


・・・・・はい、
良かったです


素晴らしいです。
OPのっけからして素晴らしいです。
ダレるのはその直後の序盤くらいで、P.T.の『挑戦』パートに入ってからは、ずーーーーっと楽しいです。



『挑戦』とは、予告である通り『ユニークな人』を集め、新たなエンターテインメントを提供する・・・というもの。

一見、最近流行りの不謹慎ってヤツに思えますが、そういうのではないです。


いわゆる需要と供給の関係です。

P.T.は、社会不適合とされてしまったり、奇妙なものとして見られてしまう特徴を持つ人達を起用し、ショーをしようと企てる。
ショーを通して、彼らには夢を叶えるとともに、心を落ち着かせられる居場所を与える。

そして自分には大金がわんさか入ってくる。

これでWIN☆WINの関係が結ばれる。

これを軸に進む今作。
凄いのは、軸はあくまでも軸であるということ。
軸がメインストーリーではなく、軸を中心に、メインストーリー的なものがいくつもあるんです。


いろーんな歌やモーション全てに意味があり、すべてがメインストーリー、すべてが主人公という感じ(もちろんそんなことはなく、雰囲気的な話です)。

まさに、今作のテーマであろう、『自分をさらけ出す』『夢に向かう』『幸せ』そのものでした。

凄いですよ、コレ。
いろいろなストーリーが主張しているのに、よくあるストーリーのごった煮とか、各キャラが別々の葛藤を抱えていてめんどくさい!!・・・とか、そういうのを感じないんです。


特に、ビジネスパートナーとなるフィリップが登場してから、作品としての素晴らしさがよーく現れます。

私は、このフィリップが登場するあたりのシーンが特に印象的で、飲屋でP.T.が彼にオファーをするシーンは、ワクワクしました。
言ってしまえば、ただ単に交渉→拒否を繰り返すだけの場面なんですが、二人のリズミカルな飲み方と、彼らの動きに合わせ店主がカップを避けたりテーブルを拭いたり、とにかくモーションが多いんです。


上の通り今作は、様々なストーリーが上手く混ざり合い、一つ一つが主役として成り立っています。

しかし、真のメインストーリーは、歓声と一緒にやってくる批難、誹謗中傷をあえて受け入れ、自らホラ吹きなペテン師として生きるP.T.の前向きな姿勢と、彼を信じ、前向きに生きる『ユニークな人達』なのでしょう。


有名なショーマンになり、幸せを手に入れたい夢、自分をさらけ出し、幸せを手に入れたい夢。


一人の男の身勝手な夢と、一つのグループの共通の夢が重なり合い、需要と供給の関係から、もっと凄いものへと変化していく・・・・。

しかし、P.T.の無意識に膨らむ、幸せを欲張ろうとする感情が、この関係を徐々に拗じらせてしまう。

それでも『ユニークな人達』は彼を信じ続ける。なぜなら―――。


挑戦にはリスクが付きもの。しかし、挑戦の醍醐味はリスクがあるという事である。
そんなP.T.に振り回されながらも、彼のショーを自分達の居場所と思い続ける。
そういう前向きな感情と同時に、反感をネタにし続けてきたツケが少しずつ近づいてくるという闇も描かれています。

これにより、ただただ関係ない喜劇を描き、いきなり局面にたどり着く・・・のではなく、客観的に見て明らかにヤバいことになりうる状況が見え、ストーリーの山場やキャラクターの成長が、丁寧に、違和感無く描けていたと思います。




今作、想像の何倍もいい映画でした。
昔が舞台の映画だからと、変にレトロな演出をしたり・・・というものは無く、VFXの視覚効果盛りだくさんの現代チックな作品に仕上がっていました。


ただ、はじめの方で書いた通り、今作は序盤でダレます。

ミュージカル映画からしょうがないと言えばその通りなんですが、今作は様々な感情をモーションで伝えています。
それ故、序盤の「P.T.の幼少期はめちゃくちゃ貧乏でちょっとはみ出た才能を活かす場も全然ありませんでした」的な話とか、「妻と二人の娘を持つ、お金はあまりないけど幸せな家庭で暮らしています」的な話が長いんです。

そりゃもう不安でした。
この映画大丈夫か・・・・?って。
序盤でここまでダレるって、ショーマンになってからコレどうなんの?って。

P.T.がショーを始めててからは、対して絡みのない要素がちょいちょいありましたし、もうちょいサラーっとやってしまっても良かったかもしれませんね。

『ちょっとはみ出た才能』は序盤で3回くらい描いてましたしね。

ただ、ダレるのは序盤だけで、その後はリズミカルに物語が進みます。
要はワンダーウーマンと似たような感じです。
ダレてる地点でそうそう褒められることではありませんが、そんなことを忘れてしまう程の展開が先にあるワケですので、その点は素直に凄いと思います。




最近の大ヒットミュージカル映画ですぐに挙げられるであろう『ラ・ラ・ランド』と『美女と野獣』ですが、私個人としてはどちらもあまりヒットしていませんでした。

そんなミュージカル映画2作続けて微妙と感じてしまっている奴がおもしろいと思ったんですから、きっと純粋なミュージカル映画としても、すんばらしい作品となっているのではないでしょうか。

時代設定と音楽の方向性のギャップとか、大きく激しいモーションで伝てくる感情がクセになる今作。
かなりオススメです。



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マンハント【クソ映画と見るか、バカ映画と見るか】

映画「マンハント」オリジナル・サウンドトラック


ベッドで目覚めると、隣には女性の死体。
突如濡れ衣を着せられ、警察に追われる身となった中国人の弁護士のドゥ・チウ。
そして彼を追う刑事、矢村。

過去に高倉健主演で映画化された、小説『君よ憤怒の河を渉れ』を、アレンジを加えて再映画化!!
ちなみに当人は原作も高倉健主演の方も目を通していません。


事件に隠された巨大な陰謀!!
爽快なアクション!!
人気俳優多数出演(どうでもいい)!!
そんな今作について書いていきます。




今作は日中合同製作・・・・ではなく、あくまでも日本ロケを行った中国映画ということに驚き。
見たあとに気づきました。
そりゃあ、ああなりますわ。


某映画総合サイトでは、評価が3を切り、何より目立つ意見が、「内容が薄い」です。

そりゃもう、めっちゃくちゃうっすいです。
去年のキングコングなんか軽く飛び越えるくらいうっすいです。

なんかちょいちょい各キャラの重い過去的な何かが描かれますが、それもこれもみーーんな薄いです。




ただですよ。
それつまり、ハリウッドに大金出資しまくってる中国が、ハリウッドらしい何もかもがスッッッカスカなアクション映画のノウハウを受け継いだ結果。
そ れ が 今 作 な の で は ?


これ・・・・ただ単に宣伝の仕方が悪すぎて、本来ターゲットじゃない客層を集めてしまっただけではないか?


ターゲットの客層・・・・そりゃもう、頭に飛行機をパイルダーオンするロボとか、肘からロケットエンジンぶっぱしてパンチするロボとか、タンカーでKAIJUをぶん殴るロボとか、口にに手を突っ込んではらわた引きずり出すゴリラとか、そういうの大好きな人達なんでしょうね、今作。


ええ、私です。紛れもなく私です。
この映画、大好きです。




そんなスカスカ内容のクソ映画アクション重視のアトラクション映画な今作、中国制作の映画なだけあって、なかなかのステレオタイプなジャパニーズが描かれています。ちゃんとなんか違います。それもGood!!
えぇえぇ、褒めてますよ、真面目に。

煽りでもなんでもなく、ホントにそういう要素があるからこそ、海外映画って面白いんですよ(日本ロケですけどね)。逆に言えば、そういうの嫌いな人はとことんダメってワケですけどね・・・。

舞台が大阪なのに大阪弁を話す人物がいない!!
なんの告知もなく始まる奇妙なゲリラ祭り!!
謎ディスコ!!
そして何より!!!小物ヤクザ!!!!

ええもう最高です。


わかってますよ。私が相当意味不明なこと言ってるのは。
でも、今作はそういう物好きな人(自称すると恥ずかしい)向けの映画なんです。




今作は装弾数をガン無視したドンパチやFORCE OF KATANA SAMURAI NINJA SPIRITS、肉弾戦など、アメリカ映画のノウハウを受け継いだようなアクションもさながら、事件を中心に複数のグループが絡み合い、敵同士なんかいろいろ起きるという、ガンダムじみた要素も今作の特徴。

まあ、薄いんですけどね。


とにかく、そういう要素のバカらしさが無駄におもしろく、特に監督の娘さんとその相棒の二人組アサシンねーちゃんズのくだりは、ベターでありながらも、ムリヤリJAPANのJHOを意識した作りになっていて、かなりの観ごたえです。面白いかどうかは別の話。
血糊の表現も上手く、程よい迫力が出ていました。


っていうか、このガンダムじみた展開の至る所に伏線が乱雑にバラまかれていて、「え゙っ?!こんなの伏線にしてたの?!」ってのがちょこちょこと。
それに、作品の本筋にはあってもなくても変わらないものばかり・・・。


ただでさえ本筋が箸休めレベルな内容なのに、さらにこういう箸休めを入れることにより、嘘っぱちが多く、くど目なアクションもリラックスしながら見ることができます。




これまで変なところを褒めてきましたが、ここで普通に良かった点を書いていきます(先に書けと思ってます)。


一つ。

ほんの一つですが、全体通して良かった点がありました。


リズムがいいんです。今作。

退屈なシーンがほとんど無いんです。


今作、ちょいちょいダイジェスト的な描写を取り入れることによって、アクション映画によくある(個人的な意見)「やっといたほうがいいが、長すぎると退屈になるシーン」を、うまーく避けられていたと思います。
ただでさえ内容が薄いので、そういうシーンはあるだけでもマイナス要素となるはずですが、要点だけ抜き出して、終わりをバッサリ簡略化してしまうことで、「このシーンいらねぇな」と思わせる前に次の場面に変えることができていました。
ここはホントに素晴らしいです。

また、会話→アクションのバランスも程よく、この2つにあまりメリハリをつけないことにより、スカスカな内容でありながらも、違和感をあまり感じないように感じました。

アクションに飽きてくる終盤には、ターミネーターゴールドフィンガーのパクリっぽいシーンが。
テンションが急降下しかけたタイミングでまた盛り返す。いいですよね、コレ。

出火原因が謎の火災も楽しみの一つ。


ただ、このリズムの良い展開が、逆にマイナスにもなっているんです。


スカスカなストーリー
+
ガンダム的展開
+
リズミカルな展開


すなわち、
ストーリーが頭に入らない。


・・・・というか、何か重要な事で、何かどうでもいい事なのかが分かりにくいです。


うっすい内容をポケーーっと観ていると、途中で誰が何をやってどうなっているかがさっぱりになります。

クライマックスになってようやく思い出したものの、時既に遅し。
クライマックスから先は、それまでの倍以上うっすい話になります。




今作を楽しく観る方法は、
『いかにしてクソな部分を逆に楽しむか』
です。要はドM向け。

「アレよりはマシ」という精神で観ると、私みたいな人でなくても、案外楽しめるかもしれません。

ただ、少なくとも『いい映画』ではないです。私にとってもです。
『ペラペラのしょうもないアクション映画が好きな人は観ろ』という感じです。

全体的な評価としては酷いもんですが、部分的に考えてみると、なんだかんだ力の入った映画だとは思いました。


映画「マンハント」オリジナル・サウンドトラック

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君よ憤怒の河を渉れ (徳間文庫)

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ワッショワッショワッショイ

ワンダーウーマン【あの残念シリーズがようやくいい意味でパワーアップ!!シリアスなんてクソ喰らえ!!!】

 DCコミックスの実写版シリーズこと、『DCエクステンデッド・ユニバース(なんて略せばよいのだか)』最新作が公開!!  バットマン、スーパーマンに続くDCコミックスビッグスリー

その名も

ウルトラマンX

違う

キャプテン・イギリス

違う

仮面ライダーアマゾン

違う

ワンダーウーマン


「ワンダーウーマン」オリジナル・サウンドトラック


 日本では3ヶ月弱遅れて公開された今作。

 前作の劣化ドラゴンボールと、被害妄想コメディ映画と、テーマやキャラクター性を1ミリも生かせていないどうしようもない映画というプレッシャーの中、何ともまぁとんでもない作品を作ってくれました。


 舞台は第一次世界大戦中。女しかいない島に住む種族、アマゾン族のダイアナ

 彼女は、アマゾン族が十面鬼ゴルゴスに滅ぼされる直前、仇として改造手術を受け日本へ旅立つストーリー・・・じゃないです。生卵食べたりヤンチャなバイクにも乗りません。

 ダイアナは、突如堕ちてきた戦闘機に乗っていた男、スティーブとの出会いをきっかけに、ゼウスの息子であり、外の世界(世界中)で起きている戦争の元凶、アレスを倒して戦争を終結させるために、『前線』旅立つのであった・・・・。


 今作は分かりやすくて全くクセのないベターな内容であり、どこから学んできたのやら、アクションの見せ方がめっちゃくちゃ上手いです。

 スローを使いまくった演出は、ワンダーウーマンの純粋な強さがよーく引き立っていました。 素早過ぎて何やってんのかわからない青タイツや、初登場映画のっけから置いてかれている黒タイツで散々学んだんでしょうね。シリアスなんてクソ喰らえ的なアクションの数々はなかなか燃えました。クリストファー・ノーランクビにしてホント良かったですよこのシリーズ。

 序盤のどうでもいいオリジンや使い捨てヴィランのくどい説明は相変わらずのDCエクステンデッドですが、そより後、つまりロンドンに着いてからの展開がリズミカルでコメディチックでカッコよくて、もうめっちゃくちゃおもしろいんです。

 今作には明確なギャグパートがあります。  トレイラーで流る、ダイアナが回転式のドアに激突するあたりです。  全然おもしろくない話の直後のパートなので、タイミング的にはアレでしたが、ダイアナのキャラクター性は、このパートでしっかり根を張らせることができていたと思います。

 これまでの悪い意味でのシリアス路線とか、映像と釣り合っていない気持ち悪いコメディ要素とか、とにかくダメダメな映画しか出していなかったとは思えないほど、しっかりとギャグができていました。

 作品の中にしっかりと溶け込んでいましたし、何より明るい場所で明るい話をしてくれるのが良かったです。そんな当たり前なこと・・・とは思いますがね・・・・・。なんせこのシリーズですし。


 肝心なアクションですが、今作はクライマックスを除くとかなーり大人しいです。  大人しいと言っても、このシリーズの中ではですよ。

 ほぼ全員そんなに強くないのに演出が派手なスースクとは真逆。第一次世界大戦中に生きるただの兵士相手にズンズンズンズン突っ込んでいきます。

 トレイラーでも流る、銃弾を腕の装甲や盾で弾くのはめーーーっちゃくちゃカッコイイです。でも腕と足は丸出しだったよ。足打たれたらオシマイじゃん。

 所々、あんまりお金かけていない洋ゲーみたいに、CG製のダイアナが不自然にふわふわ動くシーンがありますが、これも楽しみの一つ。  何やってんのかわからないよりかはマシです。

 クライマックスになると一気にSFチックでド派手なアクションが始まります。  強敵に挑むワンダーウーマン!!なすすべもなくぶっ飛ばされながらも、何度でも立ち向かう!!!必殺のザナディウム光線を放て!!!!!!!

 クライマックスの中で起きるトンデモ展開はほんとに驚きです。っていうか演出がずるいです。  まさかこんなしょうもない映画しか作っていなかったシリーズで泣くとは・・・・。


 今作、「やっと始まったかぁ」という感じです。変なテコ入れで、元々糞なのががより糞になったというシリーズを、よくもまぁこんなにもキレイに立ち直させる事ができたなと思います。

 アクション面は、いつもの漫画チックなものでありながら、かなり観やすいものになっていました。  メリハリの付いたギャグとシリアスの切り替えもとても評価できますし、何よりもしっかりとカッコイイんです

 どこぞの「なぜその名を知っているーーー!!!」っていうギャグシーンとは大違い。カッコイイんです、純粋に。  変に凝らせて「どうだコレがカッコイイだ!!」ではなく、真っ向からどシンプルなカッコよさを見せてくれるんです。


 現地点では残念なシリーズではありますが、これまでの失敗のノウハウは活かされているんですね。

 今後の展開は、ジャスティス・リーグの予告からして1ミリも期待していませんが、今後もワンダーウーマンだけに関しては、カッコよくぶっ飛ばしてくれることを期待しています。

 今作は初めてこのシリーズに触れる人にも分かりやすい内容になっていますし、どうせ今のところこれ以外の作品は全部マトモな内容ではないので、今のうちに今作だけは見ておいても損はないと思います。

 そんなシリーズぶっちぎりで良作な今作、ワンダーウーマン2、是非ご覧ください。


「ワンダーウーマン」オリジナル・サウンドトラック

「ワンダーウーマン」オリジナル・サウンドトラック

ワンダーウーマン:ザ・ライズ (ShoPro Books DC UNIVERSE REBIRTH)

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ワンダーウーマン:アースワン (ShoPro Books)

ワンダーウーマン:アースワン (ShoPro Books)

ワンダーウーマン アンソロジー

ワンダーウーマン アンソロジー

スパイダーマン ホームカミング

新たなスパイダーマン・サーガが始動する・・・・・
「スパイダーマン:ホームカミング」オリジナル・サウンドトラック


 サム・ライミ版は制作側とスポンサーとのゴタゴタでシリーズが終了。
 マーク・ウェブ版は十分な興収を得られずに打ち切り。


 そんな不遇なスーパーヒーロー、スパイダーマンが、また新しくなって帰ってきた!!

 トム・ホランドが演じる今度のスパイダーマンは、なんとマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の世界に住む高校生!!一体ディズニーはソニーにいくら出したのだろうか。


 舞台はシビルウォーでのキャプテン・アメリカVSアイアンマンの戦闘から2ヶ月後。
 新たなハイテクスーツを手にしたピーター・ベンジャミン・パーカーが、『このあたり』の範囲でヒーロー活動をしていく中で、目立ちたいという欲求に駆られ、強敵に立ちはだかってしまう(ここ大事)物語でした。



 既に予告でネタバレを食らっていましたが、ものすごーーーくハラハラドキドキワクワクする映画でした。

 ただでさえ微妙かクソばかりのMCUシリーズと、無駄にシリアスにしてしょっちゅうズッコケるソニー・ピクチャーズという、最悪なコラボレーションの中作られた作品ですが、心配ご無用むしろ大々的に期待して観るべき作品に仕上がっていました。


 アメイジングでもしっかりおちゃらけスパイダーマンができていたと思いますが、今作ではよりおしゃべりでウザいスパイダーマンになっていました。とは言え、まだまだ静かな方かと思いますが。


 全体的にコメディチックで、未熟なヒーローに未熟なサイドキック(?)という、何ともまぁ若々しくて初々しくて健気で可愛らしい作品になっています。


 前2シリーズでも未熟さは描かれていますが、いずれも『若さ故の未熟さ』を描かれていると思います。
 今作では、それに加えて『ヒーローとしての未熟さ』が描かれていました。
 これは、ベテランヒーローにまみれた世界で、齢15の少年が活躍(誕生そのものはそれ以前でしょう)するというストーリーだからこそできた描き方だと思います。


 また今作のスパイディは、シビル・ウォーと同様に、『ただすばしっこいだけで、戦闘能力自体は低い奴』という描かれ方がされています。
 作中で圧倒的優勢だった場面はほとんど無く、基本的に何かしらトラブルが起きていました。
 メイン使い捨てヴィランのヴァルチャーとの戦闘で、ずっと舐めプされているも見どころです。


 今作・・・というよりMCUスパイダーマンの特徴として、

常に喋っている
ちょこまか動き回る
頭を使った大胆な戦法を駆使(?)する
目が動く

という、シビル・ウォーからお馴染みなもののほか、

ハイテク機能を持つ

というものが追加されました。


 このハイテク機能は(多分)現在の原作版スパイダーマン(アース616出身のピーター)の要素ですね。出自は違いますが。
 ちなみにそのスパイディはこちら↓
Amazing Spider-man: Worldwide Vol. 1 (Spiderman)

 これがなかなか面白く、ルーキーヒーローピーター(語呂がいい)がベテラン向けハイテク機能に付いて行けず、全然活用できていない流れがとても愉快でした。


 新人くんのピーターですが、しっかり『このあたり』程度の活躍を繰り広げてくれます。

 演出は派手であれ、やっていることは大して社会を動かすほどのことではない。これは前2シリーズには無い要素ですね。


 要はヒーローが世界という名のアメリカを救う物語ではなく、ピーター・ベンジャミン・パーカーという15歳のお子様の成長劇というわけです。

アベンジャーズみたいな内容を求めていた人にとってはあまり好かない作品だとは思います。ただ、いつものMCUのアメリカ至上主義的演出に飽き飽きしている私みたいな人にとっては、とーーーってもおもしろい作品になっています。


 これは私がスパイダーマンが大好きなだけかもしれませんが、マイナスポイントが正直言ってありません。

 キャプテン・アメリカ2と同様、ズバ抜けておもしろい作品になっています。

 どうせアベンジャーズ3に向けての解説映画でしょと思いきや、しっかりと単独で十分作品として成り立っている作品に仕上がっていました。


 今作でMCUデビューも良いと思います。
 あ、でもその前にシビル・ウォー観なきゃね。でも、それだけじゃキャラクターがわからないからアベンジャーズ2も観なきゃ。そんでもってこれからアベンジャーズと合流するガーディアンズも観ておかなきゃ。それから(以下略)

スパイダーマン大全[増補改訂版]

スパイダーマン大全[増補改訂版]

スパイダーマン/デッドプール:ブロマンス

スパイダーマン/デッドプール:ブロマンス

↑このフィギュアめっちゃくちゃいいですよ
マーベルマスターワークス:アメイジング・スパイダーマン (MARVEL)

マーベルマスターワークス:アメイジング・スパイダーマン (MARVEL)

スパイダーマントム・ホランド
ヴェノムはトム・ハーディ
どっちもトムだ!!

【仮面ライダーと医療ドラマのハイブリッド】劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング

仮面ライダー 2017年夏映画 サウンドトラック(仮)


 真のエンディングとして公開された今作。なるほど、放送時間の変更のせいですか。
 とにかく、今回はこの劇場版仮面ライダーエグゼイドについて描いていきます。


 仮面ライダーエグゼイドが登場する映画4作目にして、仮面ライダーエグゼイド本編の完結編。

 突如謎のゲーム病が大流行。同時に現れる忍者達。そしてこれらの裏に潜む最大の脅威とは・・・・。


 気づけばいつの間にやら毎年恒例の夏映画。

 放送当初はベターな感じが微妙と言われたものの、例の楽しいクリスマス回から一気に話が盛り上がり、エキサーイと社長のコラボレーションあたりからは目が離せない展開ばかりになった、この仮面ライダーエグゼイド

 今年は嬉しくも悲しい。あー終わってほしくない!!壇政宗もっと見たい!!飛彩さんもっと見たい!!!!
 そんな中観てきました。


 今作は中々大々的なテーマの割に、作品自体はいつも通り1時間という尺でした(たっくんが長いだけか)。

 ただ今作、そんな短い尺の中でもしーーーっかりと、ギャグ・シリアス・アクション・医療・ゲームが丁寧に描かれていました。


 ていうかホントに凄いんです。濃密なんです。しかもテーマを4つくらい詰め込んでいるのに、全部に内容があるんです。


 ギャグシーンはエグゼイドのテーマを活かしたものになっていましたし、短い尺が故の簡潔でリズミカルな話の流れも、観ていて爽快でした。


 ポスターのセンターに立つエグゼイドのVRゲーマーですが、こちらはお察しの通り中盤のみの出番でした。


 いつものエグゼイドが分厚いゴーグルをかけて、どこかで見たことあるマントをつけているその姿は・・・・・何とも言えないダサさです。

 ただ、肝心なアクションはなかなかカッコよかったです。
 ガシャット名の『マイティクリエイターVRX』の通り、自由に武器や足場をクリエイトして戦うという斬新なチート能力で戦います。基本的に何でも作り出せるようで、何でもアリ状態になる戦闘は、ユニークでとてもアツかったです。


 今作、シリーズ完結編というワケですが、相応しい作品かと問われれば・・・・ちょっと微妙です。

 どこぞの恐竜っぽい人達とは違って、販促前提の作品なので当たり前ですが、劇場限定のマイティクリエイターはともかく、仮面ライダー風魔を目立たせすぎたかなと思いました。

 ストーリーの質が下がったというわけではないですが、もう少しおまけ程度でも良かったんじゃないかなとか、何なら尺伸ばしてもいいんじゃないかなとか、そういう感情にはなりました。


 今作、エグゼイドのテーマの一つである医師達の物語を、これまでのストーリーの中では最大限に活かされたものになっています。
 これまでは、ゲーム病という架空の病が取り上げられていました。しかし、今作では『小児がん』という妙に生々しい病が取り上げられていました。

 こういう苦しいテーマの物語、仮面ライダーらしいなと思いました。
 一応ソフトには作られてはいますが、子供向けの内容ではないです。子供心的には、正直怖いと思います。

 それだけ本気なのでしょうか。永夢くん達の一年間の成長の集大成として描かれてるように感じました。
 っていうか永夢くんの声と目が怖い・・・。


 あえてここでは仮面ライダービルドには触れないで書いています。
 登場タイミングもなかなかおもしろいので、その点も楽しみにすると良いかもしれません。

 完結編という謳い文句には少々合っておらず、私個人の期待とは少しズレてしまったカンジはありました。
 しかし、永夢くん達の一年間の成長は十分に表現されていましたし、医療ドラマとしてもきれいにまとまっていたと思います。


 風魔も、なんだかんだライダー性もキャラクター性も萌えカッコイイですし、忍者プレイヤーなんてもはやドストライクでした。装動買います。


 これからも新たな脅威と戦っていくであろうエグゼイド達。今後の活躍が楽しみです。


 冬にはビルドとタイアップして弱体化してしまうでしょうが、とりあえず永夢くんには死んだ目でビルドを説教する義務があるのでよろしくお願いします。


仮面ライダー 2017年夏映画 サウンドトラック(仮)

仮面ライダー 2017年夏映画 サウンドトラック(仮)

皆カッコよすぎて飛彩さんどうこうが言えない私でした。