えいがきのえいが【90年代生まれ視点の映画レビュー】

90年代生まれ視点の映画レビュー 当ブログは個人的な意見をバカ正直に綴ったもので、映画の品質を保証するものでもありません。映画を否定しても、その映画に関わった人物を否定しているのではありません。例え人をバカにしても、それはその人を尊重した上での行為です。

美女と野獣(2017)【新解釈を加え、新たなる美女と野獣が生まれる】

当人はディズニーアニメーション版はほとんど観たことがありません。また、原作も未読です。


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 ラ・ラ・ランドに次ぐ今年のミュージカル映画またエマかよ。
 ディズニー屈指の名作、美女と野獣を、新たな解釈を加えて実写映画化!!

 数年前にどこぞの国が実写版作ってた気がするのは気のせいだぞ!!


 字幕2D版を鑑賞(エマ・ワトソンをミュージカル俳優が演じるのは嫌だったので・・・)

 便箋上実写版ですが、雰囲気的にはリメイクの方が似合う感じでした。
 わざわざ実写向けにキャラを改変するわけでもなく、だからといってどこぞのダダ大好きおじいさんみたいな気持ち悪さもなし。ものすごい良いところを突いています。


 ストーリーは言うまでもなく、いつものディズニー変人プリンセスのベルが、王子のせいで呪いをかけられた城に居候するというもの。


 待望の公開だけあって、初日のレイトショーは満員でした。



 映像技術だけは上を行くディズニーが、全てにおいて上を行っていた作品を作り直すので、当然おもしろいです。

 最近のディズニーアニメーションとは違い、冒険の範囲が狭い(というより曖昧)ので、個人的にその点も良かったです。そもそも、行動自体が城と村を往復しまくるだけなので、冒険もクソも無いわけで・・・・。

 実写化特有の込み入った話になってしまうこともなく、お説教タイムも何かしら動きがあり、上手く観客を楽しませていると思います。
 特に終盤に入る頃は、シリアスとギャグが綺麗に調和されており、珍しく作品にのめり込んでいました。


 人間以外のキャラクターデザインは一新されており、アニメーション版のディズニー臭くてちょっと下品なもの(超褒めてる)から、精密で高貴で上品なものになっていました。

 ・・・まぁ、この点が個人的にはあまり好きじゃないことでして・・・・・。

 実写版でアニメっぽいデザインのキャラクターを出されると、そりゃあ怒りますよ。アレンジしろやって。
 ただ、ゴテゴテすぎるアレンジをされてしまうと、また話が変わると思うんです。
 特にルミエールとコグスワース。これはこれでありなんですが、方向性が特に違うというか、ギャグ担当がそういう外見で良いのかというツッコミがありました。これがリメイクに感じた原因でしょうか。


 当たり前ですが、今作はミュージカル映画です。歌や踊りで喜怒哀楽を表現します。
 ただ、 今作のいやらしいところは、歌や踊り以外でもしっかりとした感情表現がされていることです。
 「オイそこは歌うなよ」とか、そういうのを理解し、メリハリをつけた作品に仕上がっています。


 広く見れば素晴らしい映画です。
 主人公以外のキャラクターもしっかりと根を張らせた描き方をし、絶望の描写もホントに絶望的です。

 ただ、どうしても気に入らないことが2つあります。


 まず一つ、上映時間。

 さすがに長いです。とはいえ余計なシーンがあるわけではないのですが・・・・。
 やけに長いなーと思って後々調べてみたら、なんと今作、130分もあるようです。
 うーん、100分程度であればまだ良くても、2時間を超えてしまえば、ディズニーのおとぎ話のカテゴリから外れてしまうような気がしました。

 作品が良かっただけに、もっと簡潔にまとめてほしかったのは正直なところでした。


 次は物凄く気に食わなかったこと。
 スタッフロールです。

 散々泣かせといてアレは無いです。

 個人的に大嫌いな大物アーティストによるオリジナルぶち壊しアレンジと、今更感満載のキャラ紹介、そしてどうでもいい演出の3コンボ。

 いや、そうじゃないの。この際真っ暗スタッフロールでリトルマーメイドみたいなアレンジでいいの。
 なぜそこでこれをやる?!ってな感じで、パッと涙が引けました。ものすごい勢いで現実世界へ引き戻されました。

 ・・・・ハッ!!!あの地上波初放送のアナ雪は今回の伏線だったのか・・・・・・・。

 ・・・と、誤魔化しておいた私でした。


 作品自体はかなりいい出来で、のんびり観るも良し、じっくり観るのも良しな、ハイブリッド映画でした(こういうことよく書いてる気がする)。

 ただ・・・スタッフロールはホントに酷いです。
 感動の渦が一瞬でシラケます。

 うーん・・・・・やらかしたなぁディズニー。


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美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック デラックス・エディション(日本語版)

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ポット夫人は平面じゃなかったほうが良かったと思います。