えいがきのえいが【90年代生まれ視点の映画レビュー】

90年代生まれ視点の映画レビュー 当ブログは個人的な意見をバカ正直に綴ったもので、映画の品質を保証するものでもありません。映画を否定しても、その映画に関わった人物を否定しているのではありません。例え人をバカにしても、それはその人を尊重した上での行為です。

ヴェノム【11年ぶり、ポシャったダークヒーローの復活だ!!】

アメイジングスパイダーマン2が中途半端にコケて、後の続編もスピンオフも全部ポシャった!!

せっかく臭わせまくったシニスターシックスや謎の男の正体も結局謎のまま!!



そう!ポシャったのだ!!!!





しかし、ポシャった企画は完全消滅するわけではない。

全く違うシリーズとして展開させてしまえば、ポシャった企画も復活させられる時もあるんだぜ!!!





ヴェノム [Explicit] (ミュージック・フロム・ザ・モーション・ピクチャー)




ソニーが抱えている『実写版の版権を持っているのにめっちゃ持て余しているキャラクター』第一位(私脳内調べ)のヴェノムが、ついに単独映画化。



ベースとなるはずの世界観はポシャり仕切り直し。プライドが邪魔をして素直にマーベル・スタジオにペろペろすることもできない。





素直に甘えなよ!!





そんな私の心の叫びなぞ届かず、ほぼソニー単独で製作された今作。

予告が公開されるものの、第一印象が・・・雲行きが怪しい!!



しかし、ヴェノムの姿が明らかになった時、ドスの効いた「We are VENOM」を聴いた時・・・・・もう舞い上がるくらいにテンションが上がりましたよ。







ただ、一つだけ大きな不安要素を残していて・・・・







これシリアス路線じゃない?






そんな不安を抱えつつ観た今作。



109シネマズ名古屋は、現在IMAXデジタルシアターが改装工事中につき、ヴェノムとボヘミアンラプソディのIMAX上映ナシ。イオンシネマ大高で観ました。やっぱイオンシネマのシート苦手!



でもそこまでしてでも観たいじゃないですか。意地でもIMAXで観たいじゃないですか。109とそんなに離れてないけど。




で、はじめに言っておきたいことがあります。



今作は『スパイダーマンの宿敵にして、最悪で残虐なスーパーヴィラン』というカンジのうたい文句で宣伝していますが、逆です。

たしかにスーパーヴィランではありますが、今作の主人公でもあるエディ・ブロックが変身するヴェノムは『スパイダーマンを正々堂々ぶっ殺したいマン』なんです。

それ以外の犯罪はやらない主義で、ましてやピーター(スパイディ)に決闘を申し込むために、彼のの自宅に行って、彼の叔母の家事手伝いをしながら帰宅を待つレベルです。



では、どうして今作ではあんなにも卑劣なキャラっぽい解説をするのか・・・?







そんなに意味はありません。





安心してください、

そんなに意味はありません。





なので、あまり不安に思わずに観てください。





今作、前回の登場(スパイダーマン3)の時とは打って変わって、喜ばしい事にわりかし原作に近いキャラクターで描かれていました。

ただ、設定がほとんど別物(だと思う)になっていて、まあスパイダーマンどころかスーパーヒーローがいない(と想定した)世界の話なのでしょうがない・・・・というカンジです。

とはいえ、『これはこれでアリ』というカンジにまとめられていました。





で、そんな『これはこれでアリ』という設定・・・作風の話ですが、今作は『寄s・・・(体内を食い尽くされる音)・・・もとい『共生』がテーマになっています。



そもそもヴェノムとは、スパイダーマンと共生していた地球外生命体のシンビオートが、スパイディに「こいつと一緒にいるヤバイ」という理由でむりやり引っ剥がされている時に、たまたま近くにいたピーターを逆恨みしているエディに乗り移って誕生したスーパーヴィランです。

ピーターに裏切られてぷんすかぴんなヴェノムと、ピーターに不正をチクられて逆恨みしているエディがベストマッチ。そんな感じでスパイダーマンぶっ殺したいマンが誕生したワケです。確か。





ただ、上でも書いた通り、今作はスパイダーマン抜きですので、当然この設定は使い物になりません。



というワケで、今作は『共生』を全面に押し出した作風になっていて、悪い言い方、本来のヴェノムとは違う(遠くはない)モノになっています。





ただ、今作の凄い所は、『これはこれでアリ』な所で、思っていたヴェノムとは違っていても「これもヴェノムだよね」ってなるんです。





今作、いわゆるダークヒーローモノで、予告からしてシリアス路線だよねコレという雰囲気がプンプンしています。

しかしフタを開けてみればあら不思議。陰湿さどころか複雑さも無く、むしろ明るい作品になっていました。





また、オリジンが原作をオマージュしたようになっていました。

原作では不正をするという完全な悪役ムーブをする主人公を、今作では頑張りすぎて逆に悪い方向に進んでしまう系の主人公に置き換えて・・・というアレンジが上手く、ちゃっかり『ズルして人生下り坂になったエディ』をしっかり描けていてと思います。





実は今作のヴェノム、アホの子です。

かわいいです。

かわいいです。

かわいいです。





理性もあるし普通にベラベラしゃべるし、なんだかんだいい子です。

あの予告は何だったんだよ!!

・・・・イイじゃんコレ!!

こんなカンジ。





今作、アクションシーンが結構印象的でした。

本格的にヴェノムの精神が現れた以降、あらカッコいい、あらかわいいのオンパレード。

スパイディ要素が無い=クモ糸が使えない。その変わりにヴェノム自身が形状を自由に変化でき、触手を伸ばしたり盾になったり・・・・。無駄なシーンになりがちなカーチェイスも、そういった能力を駆使し、スタイリッシュでカッコよく仕上がっています。

それに、肝心なヴェノム自体もマッシブで巨大なのに、ピョンピョン飛び回ってトリッキーに戦い、その上思春期の小学生みたいにグロテスクなこと言うもんで、クセが強いです。

今作、CGが全体的に暗く、低予算映画なのかなー?と思いきや、CGモデルの表情付けは並で、シンビオートのドロッとした動きなんかは結構作り込まれているように見えました。(CGは、明るいシーンだとディティールがはっきり見える為に誤魔化しがき効かず、動かせば動かすほど必然的に作り込むことになり、時間とお金がかかる。暗いシーンだとディティールが見づらい為、派手に動かしてもある程度誤魔化しが効き、その分時間がかからない。)

異形な地球外生命体として動かすなら、気持ち悪いくらい動かさないと・・・・ですし、それなら当然映像を暗くして胡麻化しますよね。

・・・・でもやっぱり明るい場所でヴェノムが観たかった!!というのはやっぱあります。

で、どれだけくらいかと言うと、通常の上映システムよりも明るくて鮮やかなIMAXでさえヴェノムのディティールが分かりづらいというくらい。ヴェノムのディティールを細かく見られるシーンが一瞬だったのは残念でした。。





思わせぶりな宣伝をしていって、実際のところ予告とは全然違う意味でおもしろい映画になっていた今作。

何年も待ってやっとヴェノムらしいヴェノムを観ることができましたし、私自身満足・・・というワケではないですが、お気に入りの出来に仕上がっていました。



ただ、やはりソニーピクチャーズの映画なだけあって、アメイジングスパイダーマンでの反省をあまり活かせていなかったな・・・・そもそも反省してないよねコレ・・・・という感じは強いです。





まず、この時代に単独世界(を想定とした)アメコミ映画だったという点。実写版スパイダーマンMCUの世界の住人になったのにもかかわらず、それの偽物的存在が別世界のキャラクター扱いになる、というのは私自身「さすがにソニーでもやんないでしょ」って思っていたので、確定されたときはもうビックリでした。

ただ、結果的にはおもしろかったですし、マルチバースの存在を本編で匂わせるシーンが一切無い・・・という事は、今後いくらでもテコ入れして無理やりMCUにぶち込めるというわけです。これに関しては、今後に期待ですね。トムとトムが共闘するシーンとか観たいですしね。



次に、描写が全体的にどの層をターゲットにしているか分からない所。

話そのものは面白いんですが、アクション映画特有のヘナチョコセキュリティとか、PG-12で抑えましたと言う割には、他のそれよりも徹底的にバイオレンス描写を見せなかったり、キャラクターの変化が物凄くトートツだったり・・・・。

それなのに予告はホラーっぽくてシリアスだし、オリジンは無駄にしんみりしているし、CGが目に優しくないし。

つまりチグハグな作りになっていて、ちょっと心に引っかかるような感じがしました。

でも結果的に面白かったですし、ヴェノムが可愛かったですし、アクションもカッ(略)



そして一番アレだったのが、オリジンが長い事。

いい加減覚えてソニー

2度目のオリジンは短くていいの。リブートのオリジンはほぼダイジェストでいいの。私はヴェノムもといシンビオートが見たいの。

上で書いたおもしろくなる所にたどり着くまで・・・・えっ、コレ大丈夫?・・・・・・・・・・・えっ、コレ大丈夫?!
・・・・で、ずっと不安な気持ちにさせられました。

でも結果的におもしろかったですし、ファンタスティック・フォーみたいなク(略)





今作、結果論的に言えばおもしろかったですし、作品の完成度も単独世界のMARVEL映画の中ではいい方だとは思います。

ただ、そのシーン、そのシーンで思い返せば微妙な点が所々見え、なんとも惜しい作品になっていました。





最近のアメコミ映画にしては、スタッフロール後のアレ以外何も匂わせないまま終わらせた今作。

この手法、意外と画期的に思えます。コケればそのままバッサリできますし、ウケれば単独世界のまま続編も作れますし、理由をつけて適当な世界と合流ができますしね。





今作、そういった可能性や拡張性がさり気なく置かれていて、将来性へのワクワク感(と不安感)が他の『シリーズ第一作』とはダンチに感じました。



次回作は結構期待できるかもですが、やはり心配になってくる、そんな作品です。





ヴェノム:リーサル・プロテクター (ShoPro Books)

ヴェノム:リーサル・プロテクター (ShoPro Books)

スパイダーマン:ヴェノム VS. カーネイジ (ShoPro Books)

スパイダーマン:ヴェノム VS. カーネイジ (ShoPro Books)

スパイダーマン:ザ・ヴェノム・サガ [DVD]

スパイダーマン:ザ・ヴェノム・サガ [DVD]

ベスト・オブ・スパイダーマン (ShoPro Books)

ベスト・オブ・スパイダーマン (ShoPro Books)

億男【友情は丁寧に描いて・・・】

借金3000万円を抱える男、一男が、宝くじで3億円を当てた。

大学時代の親友、今では大金持ちの九十九に相談したら、なんと彼は一男の3億円を持って消息を絶ってしまう。





良太郎もとい佐藤健主演で結構テンションは上がりましたよ。とはいえ結末が容易に予想できたので、ホントは今作はパスするつもりでした。

ところがしゃべくり007で「あんなもの」を見てしまったのが運の尽き。ノリノリで観に行きましたよ、ハイ。







今作はいわゆるヒューマンドラマ。内容はハイテンションな予告とは全く違います。



それに作りも独特で・・・というより、古臭いです。

ポン、ポン、とストーリーにしっかりと区切りをつけて、リズミカルさをあまり考慮していない作りになっています。

私としてはむしろ大歓迎で、ステップを踏みながら、主人公が何かしら知識を得る展開は楽しかったです。

ただ、それがあまり高評価を得られなかったようで、テンションが高くてエンターテイメント性のある感じの予告を観てつられてきた人たちが置いてけぼりを食らっていた気もします。



今作は「金とはなんじゃらほい」をテーマに、一男が九十九とその周りの人物達のそれぞれ異なる金への解釈を知り、成長して行くストーリーです。



ただ、私が一番インパクトを受けたのは、中盤に展開される一男と九十九の大学生時代のモロッコ旅行の展開でした。

一男と九十九の心情の変化・・・の『きっかけ』となるのがこの展開の流れです。



また、主人公の親友という立場でありながら、ミステリアスな九十九のキャラクターを明らかにするものにもなっています。

そこから一男と九十九の友情の深さや、『なぜ一男は九十九を信じ続けるのか』も明らかになっていくワケです。



こんなカンジに、主人公の心情を後を追う形で描く手法になっていて、つまりは『客観的に観せられる映画』というわけです。







そんな今作ですが、上で書いた事から考えられる通り、共感も無いし、盛り上がりも無いし、どんでん返しも無いし、衝撃的な最後も無いです。流行りに乗らず、ずーーーっと平坦に話が進み、ぱったり終わります。



私はこの映画は普通に良かったです。平坦なストーリー好きなので。



ただ、平坦な作風にしてしまうと、必然的にキャラクターの感情が描きにくくなります。すると、各キャラクターを描くだけにもかなりの尺を使う必要が生じてしまい、ましてや今作、一男の心情を『後を追う形で描く』という、これまた時間のかかる手法を取り入れているワケです。



そのため、(九十九は一男とワンセットなのでともかく)せっかくお金の意味を教えてくれるという重要な位置付けをしたキャラクターがよく分からない存在で終わっていました。

『お金とはなんじゃらほい』を説明して消えていくキャラクター達。結局それだけなので、ただ説教臭いというイメージで終わらせてしまうのは何だかな、というカンジです。





今作、一男と九十九がメインとなる展開はどれも素晴らしいと思います。

ただ、お金関連がメインとなる展開がとことん普通で、良い所と比べた時の落差が大きいです。

億男』のタイトルなのに、お金関連が「なるほどね」程度で終わってしまうのは、ちょっとどうかなって思います。

・・・というのも、今作のメインテーマはお金ではなく友情であって、そうなるのも当たり前ではあるんですね。





じゃあどうしろと言われても何も思い浮かばないですし、これが正解なんだと思います。

モヤモヤする作品だけど、それ以上良いものにするアイデアが思い浮かばない。そんな感じの映画でした。

つまりお金ってこういうものなんですね・・・・ってか。







億男 (文春文庫)

億男 (文春文庫)

億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション

億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション

もうホント大画面で佐藤健を拝めただけで私はお腹いっぱいですよ、ねぇ高橋一生さん。

カメラを止めるな!【リズミカルさと爽快さ。ホラーじゃないホントのことさ】

2年前に口コミで広がったアレと同じ・・・・むしろそれ以上の勢いで話題と人気が広がり、未だTV露出が続き、上映館は増える一方。
100日超ロングランな勢いの『カメラを止めるな!』。
最悪な状況(お察しください)で観に行くのはさすがにカンベンなので、落ち着いてきた頃を狙って観に行きました。



なお、今回はちょっと背伸びしてネタバレもありますので、予備知識無しで観たい方は、読まないようにお願いします。





ゾンビ映画の撮影をしていたらホントにゾンビがやってきた!!』を軸にしたストーリーの今作。

・・・これができる限りネタバレを避けたあらすじなんですが、これでは意味が分かりませんよね


今作の魅力は、その『軸』の周りにあるものです。
何が言いたいって、上で書いたあらすじはただの氷山の一角に過ぎないワケです(30分超というずいぶんとデカい一角ですが)。



今作、大雑把に分けて2部構成になっています。



ただ、第1部と第2部の温度差が激しいんです。
全く別物の映画なんです。






ここから平気でネタバレしていきます。















まずは第1部。



内容としてはゾンビ映画。一切カット割りの無いワンカット風で、程よく内容があって程よくスカスカしている感じで、正直私が大好きなホラーです。

ワンカット風の作風はかなりおもしろく、リアルタイムでストーリーが進んでいるような臨場感が、非現実的な『第1部』にリアリティを与えていました。
正直、ちょっと怖かったです。

また、この第一部のポイントのであろう、解像度が荒くてギクシャクした異様にクオリティの低い映像に、これまたクオリティの低いゾンビ。
それに、作中至る箇所に明らかにおかしい描写があります。例えば、音声役のおっさんが突如挙動不審になりだしたり、 ちょこちょこ妙に長い間があるシーンがあったり・・・。
おかしな描写なんかはもはやマイナスポイントにしか思えませんが・・・・・実は、これら全てにしっかりとした理由があるんです。




そして『第1部』の壮絶で残酷なクライマックス、そしてスタッフロールの後に現れるタイトル。


『ONE CUT OF THE DEAD』




いや『カメラを止めるな!』じゃないのかよ!!!!







そして、第2部が始まるのですが、なんと始まるのは第1部の後では無く、そこから1ヶ月前さかのぼって始まります。


市販のハンディカムで撮ったような第1部とは一転したちゃんとした作品(言い方が悪い)がしれっと始まります。


多くのテレビの再現VTRの監督を手掛けてきた、仕事も家庭も万年2流の意志の弱い映画監督のおっさん。そんな彼が顔なじみのプロデューサーから「ゾンビ映画専門のチャンネル設立記念で短編映画を作ってほしい」という依頼を受けます。
尺は30分。しかも1カット録りノンCMの生放送。まさに無茶ぶりも過ぎる程の企画をほぼ丸投げで押し付けられ戸惑うおっさん。
そしてタイトルがドン。


『カメラを止めるな!』




今から本編かよ!!!!







つまりは第1部がオープニングで、第2部が本編と言う感じです。

オープニングとは全く異なる本編ですが、登場したキャストが全然違うキャラクターで登場します。
本編の始まりの地点では、コレがオープニングと直接繋がるストーリーなのか、はたまた全く異なる世界のストーリーなのかは分かりませんが、ストーリーが進むにつれ、謎は次第に明らかになっていくワケです。


今作の上映時間は100分無いくらい。さらにオープニングが30分強ある為、本編は1時間もありません。
すると必然的に本編がギュウギュウになり、キャラクターを深く描くことはできませんし、まともに『間』の演出もできません。
ただ、今作はその短い尺を上手くまとめていて、上で書いてきた謎の解明や、キャラクターの描き方がかなりリズミカルになっていました。

今作は意外とキャストが多いです。尺が短いので、当然丁寧に描くことができるキャラクターも限られます。
しかし、今作はいわゆるステレオタイプのキャラクターで固めていて、登場人物全てが外見通りのキャラクターになっています。
だから一部キャラクターの紹介ををワンシーンで済ませられていて、その分オープニングの謎解明に時間を費やすことができていました。


キャラクターの描き方も凄い今作ですが、見どころはやはり多くの方が挙げている通り、クライマックス以降の次々に明かされていくオープニングの謎です。
クライマックスはオープニングの『ONE CUT OF THE DEAD』を別視点・・・つまり製作側からの視点で描くものになっています。
オープニングの「なんで!?」と思った展開全てにしっかり筋の通った回答が用意されていて、それが明かされるときの「なるほどなー」感がとてもおもしろかったです。 また、リズミカルさはクライマックスで一気に加速し、ノンストップで進む感じが今作のコメディ要素を引き立てていました。
また、生放送という失敗が許されない状況が、オープニングのとはまた別の臨場感を出していて、結末はそれなりに分かっているとはいえ、ハラハラドキドキしながら観ていました。





今作が結局どういう映画かと言うと、『結末を最初にバラした上で、それに向って進む物語』です。
言ってしまえばよくある映画です。
同じシーンをクライマックスで違う視点で描く。それ自体はたまーに見かけます。
今作もそういう類なんですが、上でも書いた通りオープニング(結末を最初にバラす)と本編(それに向って進む物語)の作風が全く違うんです。

今作がウケている理由って、そこだと思います。
途中で作風をバッサリ変えるというアート作品的で分かりづらい意思を、それなりにベターな手法で包むことで『独特なところがおもしろい作品』に仕上げているんです。



ちなみに私がこの作品がどういう話なのか予想したかというと、『ゾンビ映画を撮影していたらホントにゾンビが出てきた・・・という映画を撮っていたらホントにゾンビが出てきた!』という感じ。

「こんなんじゃあ大しておもしろくないんだろーな!!!」とか思ってたらしてやられたクチで、クライマックスは(座っていた席が私一人だったこともあって)静かにはしゃぎながら観ていました。
2つの視点で同じ時間を描いておきながら、いずれも主観的な作りになっているというのが、一番のインパクトした。


ただ、そう言っておきながら粗探りのケチをつけるのがこのブログの悪い所で・・・。

クライマックスこそ盛り上がって楽しいのに、エンディングが大人しすぎたかな・・・と思いました。
クセの強いステレオタイプなキャラクターを用意した今作。エンディングだからやれることやっちまえ!!とかやってくれると思いきや、 みんなが一つになった!やったー!あはははは!! っという終わり方。

本編のテーマ性としては物凄く正当な終わり方ですが、クセまみれの作風なので、そこあっさりしちゃうのねという終わらせ方は結構物足りなかったです。


あと、コレは特に個人的なんですが、「また観たいか」と言われると微妙な感じです。

初回のインパクトが凄い。・・・とはいえ、
それは何も分かっていない初回の話であって、全部知っている状態の2回目はそんなにおもしろくないんじゃないの?
とか思って2回目は無いなって思っているのが現状です。




今作、初回がめちゃくちゃおもしろくて、騙されようが騙されなかろうが、種明かしのリズミカルさには驚きだと思います。
ただ、何度も観たい!というのには意見が分かれる感じで(そもそも同じ映画を複数回観ること自体珍しいですが)、ある意味人を選ぶ映画だと思います。

また、オープニングはホントに手持ちカメラで撮っているので、手ブレ上等ピンボケバリバリです。・・・酔います。
私、寝ころびながら(自慢)とはいえ一列目で観ていたので、めちゃくちゃ酔いました。でも劇場を出ないでください。オープニングが終われば普通になるので。


そんな今作、文字通りロングランの大ヒットしています。ガヤガヤしている時に観るのは禁物ですね。
落ち着いてきた時期に、レイトショーだとかで観るとおもしろいかなーって思います。
だってホラ、複数回見てる人多いからさ・・・・。



老獄(OLD PRISON) [DVD]

老獄(OLD PRISON) [DVD]



ちなみに私、オープニング終わりで本気で吐きそうになってました。
でもビールは美味しかったです。

ニンジャバットマン

忍者!
バットマン!

ベストマッチ!

Are you leady?

忍びのダークナイト!


ニンジャ✧バットマン

イェーイ!!



ニンジャバットマン オリジナル・サウンドトラック:Batman Ninja (Original Motion Picture Soundtrack)


バットマン今更ついにホンモノの★NINJA★に!!


スーパーヴィランイボンコゴリラグロッドの装置によって、アーカムアサイラムの囚人もろとも江戸時代にタイムスリップしてしまった!

戸惑う暇も与えず次々とバットマンに危機が訪れる!

全国に散らばったヴィラン共をとっ捕まえてバック・トゥ・ザ・フューチャー!!




今作、見ての通り深く考えながら観たらダメなやつです。
いや、現実的に観たらダメなやつです。


今作、相当狂気に満ちています。
ヤバイです。何かしらキメたんじゃないかってくらいにメッチャクチャな映画です。

序盤はいつもの(?)バットマン。ですが、話が進んでいくにつれどんどん作風が変な方向に反れていって、「これマジでバットマンなのかよ?!」ってなっていくくらいに、客のニーズとは間逆なものを観せてくるワケです。


ただですね、コレがムカつく事にクソおもしろいんです

まあバットマンとしてのおもしろさでは無いんですけどね。
・・・いや、バットマンだからこそですよ。
バットマンという皮を被せているからこそ、あんな意味不明なモノを作ることができて、それをおもしろいって思えるんです。


現在ではちょっとでも軽口言ったり素で喋ったりするだけで、一気に『頑張って人前でふざけようとする陰キャラ』みたいに見えてしまう程のダークヒーローのイメージが強いバッツ。

そんな中、今作は彼をダークヒーローとしてではなく、過去の、つまりバットマーン♪nanana...ってイメージで描けているんです。

それって、やっぱりあのメチャクチャな作風のおかげなのかもしれませんね。


実際のところ、あの作風にはバッツただ一人だけ置いてけぼり食らっていましたし、結局はいつものコウモリのコスプレをした陰気なディテクティブなんです。劇中ほとんど笑いませんしね。

ただそんなバッツを、キャラクター性はそのままにしておきながら、あそこまで愉快爽快なイメージで描けている事は素晴らしいと思います。
バットマンの陰気なレッテルを引っ剥がしてやる!!
っていう意志を感じます。

そもそもバットマンことブルース・ウェインは、酷い言い方をしてしまえばただの『両親を目の前で銃殺されたボンボンのプレイボーイ』です。
そこに『陰気で無口なヒーロー』に繋がる要素ってないですよね。ほら、両親が殺されてるのに平然としてるヒーローって結構いるし・・・。

BvSでバッツを根暗に描きすぎて、妄想被害癖がえぐいおっさんとして描いてしまったという失敗をした地点で、もう彼がダークヒーローである必要性は無くなっているんですよね。


実は私、今作が不安で不安で仕方がなく、マニュアル通りのダークヒーローモノとして描かれてしまわないか不安だったんです。
いざ観てみると、完全に真逆、クソはっちゃけていて意味不明な作品に仕上がっていました。




独特すぎる作風に押され気味ですが、アニメーションだからこそ映えまくっているアクションも見どころ。

CGアニメーションデジタルアニメーションのハイブリッドである今作。背景が手描き故にアングルで迫力を出すのはは妥協・・・・するワケねーよバカと言わんばかりに、ビシバシ最高にめちゃくそカッコいいアングルでスタイリッシュなアクションを繰り広げます。
特にハーレイとキャットウーマンのアクションシーンは必見。
ハーレイのたっくんもビックリなフルスイングで大胆な戦い方に、低姿勢でガンガン攻めるキャットウーマン
実はこの2人が、メインのバッツとプリンちゃんよりも印象的なんです。

また、今作のアクションシーンですが、戦闘中のキャラクターの表情をしっかり描こうという意思を感じました。
コレがなかなかおもしろいんです。日本製CGアニメーションとは思えない程表情の動きが滑らかで、各キャラクターのそれぞれ違った心情が感じられるようでした。


そんな感じに、アクションシーンへの抜かりないこだわりをひしひしと感じる今作。他にもいいポイントがあって・・・。
今作は『静』と『間』の使い方が上手いです。

独特な・・・ではないのがポイント。

『間』を取ることで程よくストーリー進行のリズムを崩し、つかの間の休憩を作ることで、どんどんメチャクチャになっていく作風について行きやすくなっていました。

また、各所に『静』を設け、いわゆるZENや昔の日本映画らしさを強調させる演出がされていました。
それだけではありません。
NINJAがテーマということは当然SHINOBIがあるわけで、(私がアトモスで観た(自慢)のもあると思いますが)『静』と立体音響を巧みに使ったまさにSHINOBIな演出は、キャラクターが感じているだろう緊張感をこれでもかと伝えてきます。



そんな感じに今作は演出に関しては素晴らしく、そのこだわり様は国内小規模の単発アニメ映画だからと侮ってはいけないくらいでした。




・・・・が、しかし今作。
海外向け・・・・海外のオタク向けに制作されているのでしょうか、キャラクターの紹介がほとんど無いです。

そりゃ90分も無い映画ですから予想はついていましたけどね。

一応登場するヴィランのほとんどは実写映画で登場したことがあるくらいのメジャーなのばかりです。とはいえ、今更ペンギンだのポイズンアイビーだの言われても、ポッと頭に浮かび上がる人って、日本には結構限られると思います。


ヴィランはともかく、問題はヒーロー側。
バットマンのサイドキックでおなじみ、ロビンがご丁寧に歴代4代全員登場します。
・・・そこは流石に4代目だけとか、他はナイトウィングだけにしようとか、そういうのにはならなかったのかなと。

4人のロビン(実際にロビン名義でヒーローやっているのは2人)の存在によって、少々ストーリーが窮屈になっている気は否めませんでした。しかも、彼らがどういった存在なのかも全く説明が無いわけで、予備知識がない人にとってはホントに謎の存在です。




既存キャラの単発モノの映画としては特に説明不足だと思われる今作。
ただそういうのを含めた評価としても、かなりいい作品だと思います。

固定概念にとらわれず、日本流のバカをフルスイングでやってのける。

おかげでバットマンの陰気なイメージをぶち壊し、ある意味原点復帰とも言えるものに仕上がっていました。

どれだけメチャクチャなのかは見てのお楽しみ。
これだけは言っておきたい!って事は、そのメチャクチャっぷりがバットマンからかけ離れているけども、だからこそバットマンとしておもしろい作品に仕上がっているという事。


たまにやるくらいのお祭りバカ映画として、ジャパニーズ・アニメーションらしいバカをとことんやる映画として。
さすがに連発されるとアレですが、こういう映画は大好きです。
海外でも何やら同じような高評価を受けているようで嬉しいです。


今後こんな感じのアニメーションが制作されるとしたら、もっとスッカスカのクソ映画に仕上げていただきたいですね。


バットマン:アーカム・ナイト スペシャル・エディション - PS4

バットマン:アーカム・ナイト スペシャル・エディション - PS4

さすがにレゴ・バットマンには勝てなかったな!!!!!

【5年待ったのに何だこれ】パシフィック・リム アップライジング

2013年、人類と怪獣との熱いバトルを描いた『パシフィック・リム』の続編。 製作が停止したり、前作の監督が今作の監督を降板して制作に回ったり、制作会社のレジェンダリーが経営難になったりと、不運が続くも、5年という長いブランクを経てついに続編が公開!!


パシフィック・リム: アップライジング(オリジナル・サウンドトラック) こうもまぁカタカナが似合う洋画は珍しい。


舞台は前作から10年後。 人類が作り上げた巨大ロボット『イェーガー』と怪獣との戦争が終結し、復興の道を行く人類。 しかし、人類に再び魔の手が近づくのであった・・・・!!!


残念ながら、前作のキャストはほとんど登場せず、主人公も前作の司令官の息子です。 前作の主人公は一切登場せず、前作からは、ヒロインの森・マコと博士二人。

そんなこんなで今作は前作とは全く違った視点で描かれる・・・・と詳しい情報が公開される前から話はありました。

実際、予告の地点でもわかる通り、作風もイェーガーのデザイン性も変わっています。 前作ではギレルモ・デル・トロのオタク魂が炸裂していましたが、今作では主演のジョン・ボイエガが制作にも携わっていて、他にも多くの人が制作として集められました。 この大きく変化した制作陣が、前作とは違ったオタクっぽい映画をどう創り上げるのか。そういった期待値と不安が入り交ざっていたのが、今作が公開されるまでの間の印象です。


少し遅れて、ついに日本でも公開されました。

するとなんということでしょう。 ・・・あれ? ・・・っていう印象の映画になっていました。

なんか、前作で良かった要素が何故か無くなっていて、代わりに別に求めていない要素が加えられていた。そんな感じです。

まず、イェーガーについてですが、スタイリッシュなフォルムになって、動きも俊敏になっているんです。 続編ですし、10年後の物語ですし、前作から無意味にパワーアップすることは当たり前ですよね。ただ、ちょっとやりすぎなんです。 そもそも、前作ではあのトロい戦闘は否定されていませんし、むしろそこに魅力を感じていた人も多かったと思います。ですので、別にパワーアップって言っても、ハイテク武装がいっぱい追加されたってくらいで良かったんです。 前作の主人公機『ジプシー・デンジャー』のバージョンアップ版である、今作の『ジプシー・アベンジャー』は、核融合炉が2つになり、顔も攻撃的になりました。しかし、能力的にはただ俊敏になって、武装の追加も1つだけ。装甲なんかはむしろ弱くなってるんじゃないか?そんな印象がありました。

次に、ストーリーとアクションのバランス。 前作では、このバランスのとり方がとても上手かったんですが、今作はストーリーに偏り過ぎていたと思います。 実際の所前作と今作はストーリーとアクションの比率は同じくらいなんだと思います。しかし、今作には序盤の盛り上げになるシーンが無く、それのせいで前作のようなアクションの合間にあるワクワク感がありませんでした。 また、せっかくストーリーでじらしてきたバトルシーンも、かなりのワンパターンぶりで、迫力に興奮するようなシーンも正直ありませんでした。 結局映画好きな人に向けた作品なのか、ロボット怪獣特撮大好きなオタクに向けた作品なのかが分からない出来になっていました

重きをかけ過ぎた今作のストーリーですが、前作と同様キャラクターの過去、記憶についての描くんですが、それがもう1作目の2番煎じみたいな感じなんです。 シチュエーションと人物は違えど、『ヒロインの過去にあった悲劇』はすでにやりましたし、それを乗り越える流れも1作目に似ているんです。 どうせやるなら全く違う『過去にあった悲劇』を描くべきでしたよね。


決して悪い映画ではないですし、ワンパターンなアクションもちゃんとカッコいいです。 ただ、前作から背伸びしすぎていて、やること成すことが3作目みたいなんです。

意外と地味で、のそのそ戦ってこそパシリム。 そういうイメージを払拭したい気持ちも分からないこともないですが、2作目であそこまで作風が変えてしまうのは、ちょっと違う気がします。


今作、コクピットの描写も残念な出来になっていて、バージョンアップで簡易化・・・・したんだと言えば良く聞こえますが、なーんか工夫が足りないんです。 そりゃまあ、前作のコクピットのシーンは変態かってくらいのこだわりっぷりでしたから、今作にはそこまでは求めていないです。 ただ、私は前作のコクピットでガッシャンガッシャンしてイェーガーがガッコンガッコン動いてエルボーロケットオオオアアアアアアア!!!!!するのが大好きでしたから、今作にもそういうシーンが欲しかったんです。 ただ、今作にはそんな感じの、つまりスーパー戦隊みたいな感じが無く、ガンダムみたいに「よし、これで攻撃するぞ!それー!」みたいな感じで、とてもアツいバトルとは言える代物ではなかったです。 重力操作してガンダムハンマー武器を生成してGRAVITY DAZEごっこ攻撃するシーンも、もっとうまくできたはずでは・・・とかも思います。


今作、あのバンダイが気合を入れていたりしていますし、前作とのブランクが大きかった分、今作への無駄な期待値が大きかったんだと思います。

ストーリーそのものは好きなんです。あまり根元に迫らないあの描き方は大好物です。 ただ、それは私がパシリムみたいなオタク向け怪獣映画に求める要素ではないんです。 私が見たかったのは、ただ単にコクピットでガッシャンガッシャンしてイェーガーがガッコンガッコン動いてエルボーロケットオオオアアアアアアア!!!!!する映画です。 それに飾り程度のストーリーと死人がいれば充分なんです。

作中「あーコレ意識してるなぁ」ってニヤニヤする描写があるんですが、ストーリーに重きを置いている為か、全部が志半ばで終わっていて、オマージュというより、ただの劣化パクリみたいな感じになっていました。

バカの一つ覚えみたいに、何でもかんでもシリアスにしたがるこのご時世。まんまとその波に飲まれてしまってます。


いい作品ではあるのはうっすら感じます。 ただ、パシリムの正当な続編としては、正直つまらないです。

流石レジェンダリー!昼間のCG映像とかどんだけこだわってんだよ!! ・・・とは思いますが、ストーリーが前作の焼き直しですし、アクションも盛り上がりの無いブンドドを見せられている感じです。

映像技術が凄くても、それ以外がダメダメ。 結果的に興奮するようなバトルシーンや印象に残るシーンが全く無く、記憶に残らない大傑作でもクソ映画でも普通でも無い何がになっています。

私が「こういうのを観たい!!」って思っていたものを、悪い風に真っ向から否定してくるような内容でした。 これはスースクと同じ感じですね。

ギレルモ・デル・トロの発言から考えると、次回作(があれば)でパシリムは完結でしょう。

あの世界観はアップライジング程度ではもったいないですし、今後の展開に期待したいと思います。

パシフィック・リム アップライジング

パシフィック・リム アップライジング

マーベル・シネマティック・ユニバースに思うこと

The Road to Marvel's Avengers: Infinity War - The Art of the Marvel Cinematic Universe (Road to Marvel's Avengers - Infinity War)

アベンジャーズ インフィニティ・ウォーの公開が間近となり、その次回作、アントマン&ワスプの宣伝も始まってきた、今年で10周年のマーベル・シネマティック・ユニバース。

アイアンマン(2008)の頃の地味さは嘘のよう(日本ではハルクの方が先でしたが)、オタク向けシリーズから、今では多くのファンからの支持を得ているシリーズとなっています。

現在名古屋ではマーベル展が開催されていて、私もそこに行ってキャプテンアメリカのスーツを見てハァハァしていました。


2012のアベンジャーズ以降どんどん勢いを増し、頑固なSONYピクチャーズすら黙らせてしまったこのシリーズ。

2回目になってしまいますが、スパイダーマン公開からまた心境も変わっている気もしますし、いい機会なのでMCUについて再び書いていきたいと思います。





2008にアイアンマンからシリーズが始まり、クソか微妙を連発した後、キャプテンアメリカ2でアクションスリラーとして素晴らしいものを世に送ってくれました。

しかし、それより後は、クソは無くなったものの、微妙なものばかり。

強敵ウルトロンとの戦いを描くアベンジャーズ2も前作の焼き増しのような内容でしたし、アベンジャーズの分裂を描いたシビル・ウォーもそれほどシビル・ウォーしていなく、微妙な出来になっていました。

この頃以前からほのめかされていた今度公開のアベンジャーズ3への期待値が下がっていく中、スパイダーマンブラックパンサーという素晴らしい映画を作り上げ・・・・・そして今に当たります。




振り返ってみると、とんでもない規模でありながらも、作品を総合して考えてしまうと大変微妙なシリーズです。

これだけ続けてしまうと、やはり個々の作品ごとに世界観にバラツキがあり、とても同じ世界のストーリーとは思えないものが多々あると思います。

では、なぜこんなにも微妙なシリーズが10年も続けられているのでしょうか・・・。


考えてみると、これってつまり、『MCU』だから観ている、こういう人が多いのが原因の一つだと思います。

たとえ作品からおもしろくなさそうな臭いがプンプンしていたとしても、どこかしら期待して観に行ってしまうんでしょう。

それに、どれだけクソな内容だったとしても、各作品に必ずこれからの展開の伏線があるワケなので、そういうのを早く見たい!見逃したくない!!ネタバレされたくない!!!っていう感情になってしまうのもまた原因の一つなんでしょうね。


こうやってファンを
『観に行く→微妙→しかし、いやらしい伏線のせいで次回作への期待値が上がる→観に行く・・・・』
の悪循環に陥れることに成功した事が、シリーズの継続に繋がっているのではないでしょうか。

そうでもなければ、超マイナーヒーローチームや、たったの10年で三度もリブートをしてしまったスパイダーマンが売れるハズがありません。


まさに継続は力なり。
賭けと言わんばかりに制作されたアイアンマンが運良く成功し、見事なスタートダッシュの後に見事ズッコケる(評価的な意味)ものの、アベンジャーズまで粘って・・・・。そしていつの間にやら何を出しても成功してしまう程のシリーズに。
現在ではもはや007やスター・ウォーズのネームバリューに負けないと言っても良いでしょう。
っていうよりも、たったの10年で(ブラックパンサーまでで)映画を18本とドラマを計○○シーズン(数えたくない)も作ってしまうというのはもはや狂気としか思えません。

また、継続したことによって、映画業界そのものを動かしてしまったことも事実。
「異なる作品を同じ世界観で描く」という作品作りの先駆けです。
後を追うように、いくつかの映画会社は既にこの作品作りに取り組んでいます。

ワーナーはゴジラ(2014)の公開後、テコ入れでモンスター・バースを立ち上げ、2017のキングコングを公開、今後2作公開予定でやや順調の足取り。

ユニバーサルはダーク・バースを立ち上げ、マミー(2017、副題略)を公開するも、大コケでで絶賛瀕死中。ふざけんな。

そしてワーナーがもう一つ、MCUより先に企画していたのに、それの金魚のフン扱いされている(実際そうですけど)、DCエクステンデッド・ユニバースは、これまでに5本の映画を公開し、ほとんどが興収だけはいい結果となり、無理やりなテコ入れが目立つものの、なかなかの良い足取り。


ダーク・ユニバースは論外としても、ワーナーのユニバースはMCUのスピードにこそ全くついて行けていませんが、どちらも良い感じにスタートダッシュができていると思います。




このシリーズの個人的に気に入っている事は、他作品のヒーローとのタイアップを無理にやろうとしないという事です。

スパイダーマンではアイアンマン、ソー3ではDr.ストレンジとハルクのタイアップがありました。
アイアンマンもハルクも、無理やりなこじつけはせず、しっかりとした理由がある形で、程よく脇を固めて活躍してくれます。オマケ程度で登場するストレンジも、ちゃんと本筋に関わる形で登場しますし、登場シーンでさり気なく世界観を広げてもいます(そんな気がするだけ)。

スパイダーマンを観る前の私みたいに「メインでもないのに他作品のキャラクターが出しゃばんなよ!!」と思ってしまっていても、タイアップするシーンは印象的で後の展開に深く関係するので、結局「イイシーンダッタナー」ってなるんです。




このシリーズ、個々の作品ごとであれば、色々褒めたい所はあります。
しかし、シリーズ全体としてしまえば、不満が、わんさか出てきます。

上で書いたように、各作品ごとに世界観にバラツキがあったり、大物であろうと大抵が使い捨てヴィランになってしまっていたり、アイアンマンをひいきしすぎていたり。


特に使い捨てヴィランについて。

ブラックパンサーのキルモンガーやスパイダーマンのヴァルチャーという『悪者としての誇り』を持つ者や、ウィンターソルジャーというキャラクターそのものに魅力のある者など、良い使い捨て(凄く嫌な言い方ですね)はいます。

しかし、ただ単に敵でしかない、つまり主人公にとって壁だとか目標だとかにならならず、クライマックスやオープニングでぶっ倒されるだけの存在になっているのがちょこちょこいるんです。

強大なパワーを持つスーパーヴィランという要素だけでも、それなりにインパクトはありますが、『それなり』止まりで終わってしまい、「結局お前は何だったんだ」というカンジで終わってしまいます。
ましてや、既に19作も映画を公開させてしまえば、ヴィランが『惑星がごはんの宇宙人』だろうが、『腕からビームを出せるだけの小物』だろうが、与えられるインパクトは同じになってしまっているでしょう。

元々のネームバリューや、キャラクターの過去と動機にインパクトがなければ、かのサノスだってただの紫色のムキムキハゲにしか見えません。
だからこそアベンジャーズ3の予告で、サノスの過去に何かしらがあったかのような、思わせぶりなシーンがあるんですね。


これからのMCUに求めることは、登場させるスーパーヴィランを、如何にして上手く料理し、上手く長持ちさせ、上手く殺すかです。

アメコミはヴィランにもヒーローと同等の魅力があるキャラクターが多いです。
だからこそ、使い捨てにしてしまうにはもったいないんです。
これまでのシリーズにも、「ここで殺すのか ・・・」っていうヴィランはいくつかいます。
しかも、なんとも可愛そうな死に方をするヴィランも少なくはなく、そういうのは観る度あまりいい気にはなれません。

使い捨てとはいえ、出るからにはちゃんとカッコよく死んでほしいし、それ以前にそう簡単に死んでほしくないんです。




このシリーズ、好きか嫌いか問われたら「好き」と答えます。
ただ、面白いか、オススメかと問われると、「いいえ」と答えます。・・・で、それに加えて「これからどんどん作品が増えて余計シリーズに触れにくくなるから、観たけりゃ今のうちにバンバン観てけ」と言います。


ビッグネームなシリーズですが、正直、そうそう興味のない限り別に観なくてもいいよってカンジです。

特別内容の濃い作品もあるわけではないですし、シリーズで一番好きなキャプテンアメリカ2だって、別にこれまでに観てきた映画でダントツおもしろいワケではないです。

実際、そこまで良くない作品をゴリ押しで公開し続けて今に至るワケですから、当然シリーズを順にたどって観るならば拷問みたいなもんです。

また、わざわざシリーズ全部観なくても、ネットでネタバレが溢れかえっているわけですから、それで情報を補完して、気になったやつだけ観ておけばいいんです。

それくらいゆるーく観ておけばいいですし、詳しくMARVEL知りたければ、それこそアメコミの翻訳本を買った方が楽しいです。




実は、そろそろこのシリーズ、興味がある人は早いうちに観始めてしまったほうがいいんです。


なにゆえ、ついに強敵・サノスとの対決が近づく中、世界観への大規模なテコ入れも始まっているんです。

これからの公開スケジュールから考えると、これから先、新ヒーローの誕生を容易にできるよう、世界観を広げようとする意思がよく伝わる・・・・ような気がします。

Dr.ストレンジやスパイダーマンブラックパンサーキャプテン・マーベルといった、有名なキャラクターでありながらも実写化には恵まれていなかったキャラクター達(一人意味が違いますが)の参戦。
既にヒーロー達が、実写映画シリーズとしては驚異のスピードで増えています。

つまり、情報量の増加。
世界観が広がるせいで、既に多い設定が、余計に増えてややこしくなるワケです。

元からいわゆる『マルチバース』を活かしているソーシリーズとGotGとDr.ストレンジ、計6作だけで、あれだけMCUの世界観の広さを拡張させてしまったわけですし、これから先どうなることやら・・・。おなかいたいです。




大型なシリーズ故微妙な作品が目立つこのMCU

微妙という評価のラインを超えられないまま、サノスとの対決にたどり着いてしまったことは正直驚きです。

これ絶対面白いやつじゃん!!
そういう期待を裏切るように微妙な出来の作品を作り続けてしまっていて、結局アベンジャーズ3の公開が近い今、私自身そこまでテンションが上がっていないのも事実です。

好きなシリーズ故に期待値も無駄に高く持ちすぎてしまっているのは自覚しています。
期待値を低くして観に行くと、このシリーズは結構楽しめるんだど思います。実際、全く期待していなかったソー3は意外とおもしろかったですし。

これから先の作品も、あまりアレコレ考えずに観に行くべきなのでしょう。




いつの間にやらアベンジャーズ3公開まで一週間。
嬉しいような悲しいような、楽しみなような不安なような。
とりあえず、アイアンマンひいきが無い事を祈り、誰が死ぬのかソワソワしながら待とうと思います。


あとMovieNEXやめて

ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル

当時大ヒットを記録した、あの最先端エンターテインメント映画が帰ってきた!!

\マジジュ卍/

リメイクやリブートかと思ったらまさかの続編だったぞ!!

\マジジュ卍/

久しぶりにバカ映画がIMAXで上映だぞ!!

\マジジュ卍/

アメリカからかなり遅れて、ついに日本でも公k(爆発)

ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル』

 

 


 

 

Jumanji: Welcome to the Jungle (Original Motion Picture Soundtrack)

 

 


 

 

同じ高校に通う4人の居残り組が、部屋の中に紛れていたゲーム機と『ジュマンジ』と書かれたゲームソフトを発見する。

彼らがゲームを起動させた時、とんでもないことが起きた!!!

なんと彼らは、ゲーム『ジュマンジ』の世界へ飛ばされてしまったのだ!!!

 

現実とは全く違う姿となってしまった4人。ライフは3つ。

ゲームをクリアして現実世界へ戻るのだ!!!

 

 


 

 

待ってましたよ、この手の映画。

お金がかかっていれば、アクション映画ですらリアリティを追求させなければいけないというこのご時世。「そんなもんクソ食らえ」とでも言わんばかりにやってきたのが今作です。

ホントもう、キャッチコピーに嘘偽りなくマジジュ卍な内容でした。

 

 

ジャンルとしてはアクション・アドベンチャーのアドベンチャー寄りと言う所。

意外にも作中には『主人公が敵勢力に立ち向かう』という要素は少なく、高校生達が困難な試練の数々に直面しドタバタするという、つまりは『逃げ』の要素が強い感じでした。

 

最初は「えっ?」となりますが、観ていくと「あのメンツなら『逃げ』に徹するよね」となります。

そりゃそう、プレイヤー4人は、

・オタクのスペンサー()

・↑の友人なのか何なのかよく分からないけど幼馴染ではあるフリッジ()

スマホ依存症の現代っ子ベサニー()

・ぼっちのマーサ()

です。

そんな彼らがゲームの世界に飛ばされたからって、そんなことしませんよね。

 

ともかく、そんな『逃げ』の要素ですが、これがおもしろいことおもしろいこと。

4人の内半分はサポートメインのキャラで、もう半分はバトルメインのキャラ。サポート担当は分かりますが、バトル担当も一緒に必死になって逃げるシーンは、なんか物凄い間抜けな感じでした。

特に主人公のオタクがなったドウェイン・ジョンソンなんて、あんなムキムキでタトゥーを入れて、キャラ内で最強でありがら、メンバー内で一番のビビりという頼りなさ。

ワイスピも観たことないですし、ドウェイン出演の映画も記憶では今作は初めてですが、あのナリから醸し出す威圧感に対してのあの頼りなさのギャップはすさまじいです。

 

他の3人もなかなかのもんで、大柄で体育会系のフリッジとモサモサ雰囲気なマーサは真逆な姿に。

それはまだしも、体型維持とかわいさを追求しまくっているベサニーなんて、中年太りのおっさんという、もはや誰も得しない性転換を果たしてしまいます。

 

 


 

 

姿が変わって、ゲームキャラになってしまった彼ら。

アクションゲームなら当たり前のようにある『ステータス』を駆使してゲームクリアを目指すわけです。

ゲームっぽいわざとらしいキャラ紹介のおかげで、そんなシーンの数々すべてがおもしろく壮快でした。

「ライフが3つ」=2回はコンティニューできる」という設定もありますので、キャラが死ぬ度ハラハラドキドキ感が変わってくるというのも、なんか食べ比べしているみたいで楽しかったです。

 

そういうステータスは各キャラ唯一無二の物なので、各キャラそれぞれちゃんと見せ場があり、置いてけぼりにされるキャラが1人もいないのは素晴らしいと思います。

それに、4人それぞれ、現実とは真逆の存在になってしまったことによる「自分に足りないもの」とか、「無意識に抱いてしまっていた感情」が浮き彫りになり、それらを共有しあうことで絆が深まっていくという内容もありました。こういう寄せ集めのメンバー系のアドベンチャー映画ではよくあることですが、なぜか今作は他と比べ物にならないほど芯が通っていました

それもそのはず。ちゃんと手順を踏んでいるんです。1人が何の前触れも無く立ち上がって~とか、困難の中無意識に協力し合っていたり~とかトートツなものではなく、異なる意志が通じ合い、少しづつ絆が深まっていくというものなんです。

箸休め的な要素なんでしょうけど、それでもストーリー性をないがしろにしないのは凄くビックリしました。

 

 

 

また、『ステータス』の中には意味不明なものもちょこちょこあり、そういうのをネタにしたギャグシーンもいっぱいありました。

っていうか、そういうシーンにめっちゃくちゃ時間を費やしています

一部の人にしか伝わらないとは思いますが、分かりやすく言うと、物凄い予算をもらった勇者ヨシヒコと言う感じ。

凄いお金がかかっているのは分かるんですけど、終始ノリが完全に『そっち』の方向で、「それがやりたかっただけ」なステータスがある事とかも、ヨシヒコそのものでした。

コメディ要素の強い映画でも、結局終盤でシリアス路線になってしまうようなもんですが、今作は「そんなセオリー通りには行かねぇぜ!!」という意志がよく伝わる作品になっていました。

 

 


 

 

今作、一見頭の悪い(良い意味)アクション映画ですが、すべての出来事に理由付けがされていて、とても丁寧な作品だと思いました。

少々回りくどいなと思ってしまう序盤にあるシーンも、結果的に後の展開の要因になっていて、そういったさり気無い伏線的な何かのバラまき方も上手でした。

 

こういう映画としては珍しいですよね。久しぶりのバカ映画だと思えば、実は展開11つに意味を持たせている丁寧な作品だったので、良い意味で裏切られました。

丁寧な作品作りが結果的にキャラの成長を明確にしてまいすし、ギャグシーンもちゃんと面白い・楽しいと思えるようになっていますし、今作はバカ映画の中ではかなり主張の激しい映画だと思います(要は芯の通った映画らしい映画)

 

丁寧な作品であっても、バカ映画らしくストーリーの内容は薄いですし、都合の良い物理法則とかも守って(?)いますし・・・・・正直悪いとこを挙げようにも挙げられませんし、挙げたとしても単なるいちゃもんにしかなりません。

 

それだけ出来の良い作品です。マジジュ卍です。

マジジュ卍です。

 

 


 

 

こういうバカ映画はホントに頭の中のリフレッシュになります。

何より、前に映画館で観た映画が悪い意味で自己主張の激しい映画だったので(ブログに記事は書いていません)、余計に楽しめましたし気分もスッキリでした。

 

それに上で書いたように、バカ映画とは思えない程芯の通った無駄に素晴らしい作品になっているので、観ごたえもたっぷりでした。

 

アツい展開盛りだくさんで、クライマックスの空振りの一切無い迫力のある展開は叫びそうになるくらいに興奮モノでした。

 

 

ただ、何故か今月はIMAX上映の作品が毎週公開されるので、興奮のあまり私の頭が持つかどうか心配で・・・・・。


Jumanji: Welcome to the Jungle (Original Motion Picture Soundtrack)

Jumanji: Welcome to the Jungle (Original Motion Picture Soundtrack)

Welcome To The Jungle

Welcome To The Jungle

ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルと言えばアレっすよね!!!GTA:SAのラジオとニコ動のちんk(ry