仮面ライダードライブ【熱いライダー!熱いバトル!!】
左から仮面ライダーマッハ、仮面ライダードライブ、仮面ライダーチェイサー
2014年から2015年まで放送した、平成仮面ライダー第16作目。仮面ライダーなのに車に乗って、外見も車そのものの異色なライダー。
今回は、そんな
『仮面ライダードライブ』
について話していきます。
今作はゴーバスターズまでとは言わずとも、かなりのおもちゃが売れ残ってしまったらしいです。
唯一売れたおもちゃはマッハドライバーくらいでしょうか。・・・あれ、めっちゃ欲しいです。ボタン押しまくってズートマッハしてたいです。
おもちゃが売れなかったのは、多分、車に乗るっていう設定悪さのせいなのでしょうか。
まあ、誰もが予想はしていたと思いますがね。でも、いざドライバーなライダーが登場した時に、多くの方が拒否感を抱いてしまったのではないんでしょうか。
あと玩具が高い!という気がしました。特にトライドロンなんかは、ドライブのフィギュアに合させなければいけないので、かなりデカイ上に高価でした。なにせ未だにワゴンセールにありますし。
今作は、異色すぎるライダーや高価な価格帯により、子供からはあまり評価も得られず、おもちゃも大量に売れ残ってしまった、不幸な作品でした。
しかし、この作品の内容は、二期の平成ライダー(W以降)の中でもかなり面白いです。それにメチャクチャカッコイイです。
ツヤツヤなゴッテゴテボディに車の特徴を持ったデザインのドライブ。
一見、仮面ライダーらしさがあまり見当たりませんが、いざ動くと意外に仮面ライダーです。最近のおもちゃっぽい戦い方は否めませんがね。
今作は主な仮面ライダーが3人登場します。ドライブ、マッハ、チェイサーです。この3人、全員カッコイイです。ちゃんと仮面ライダーやってますよ。
3人とも個性や華があり、
・常にキレてるドライブ
・目立ちたがりやで、強さにこだわるマッハ
・登場する年代を間違えたチェイサー
という風です。
特にチェイサーは凄いです。セリフが深いです。今作ではしっかりと「仮面ライダー」という言葉が存在し、チェイサーはその言葉を多用します。
仮面ライダーということに最も誇りを持ち、最も仮面ライダーらしいことをする彼は、まさに昭和ライダーです。だから登場する年代を間違えた人なんです。褒めてるんですよ。
対して、マッハは一期の平成ライダー(クウガ~ディケイド)っぽく、特に555のライダー達に近いです。
たっくんのように独りで背負ったり、草加くんのようにロリショージョもといロイミュードのせん滅にこだわり、北崎くんのように強い決意をします。
いちいち動きがカッコいいですしね。
今作、主人公が刑事ライダーでもあるので、警察が関与します。クウガを観ていた方にとっては懐かしいものになるのではないでしょうか。
警察が関与している共通点を見ると、ドライブはソフトなクウガのように感じました。
上では車に乗るライダーとか、常にキレてるライダーとか、新感覚なものばかりですが、こういう懐かしさがあることで、個人的にはかなり受け入れやすかったです。こういう人も多いのでは・・・?
今作、ストーリーもいいです。というより色んなテーマがあって全く飽きませんでした。
仮面ライダーは、一つや二つのテーマを描きます。中では、ちんたら流れるストーリーに飽きてしまう時も多いです。
私は、今作を観るときに、そんなことになってしまう予感がずっとありました。
しかし、今作はテーマがめちゃくちゃあります。
刑事ドラマ、プロトドライブの謎、マッハの葛藤、モエニュード一もといロイミュードの心の変化、魔進チェイサーの苦悩、主人公の父の謎などなど。
飽きる、飽きないよりも、飽きる前に次のテーマに移るのです。凄いですよ。
特に大好きなのは魔進チェイサー関連です。私のマニアックな好みではなく、ドライブが嫌いだけど魔進チェイサーは良かったという方も多いようです。
完全な敵とは言い切れない魔進チェイサーは、序盤ではロイミュード側に立っています。
そこから次第に孤立し始め、ロイミュードであるべきか、人間であるべきかという苦しみ始めます。そんな中、ロイミュードのハートから『友』として接され、主人公からは説教され・・・。
こんなのを見てると、555とおんなじ感覚に陥ってしまいますね。私まで葛藤しましたよ。
ホント、いいヤツでしたよ。
とにかく、今作は平成ライダーの中でもオススメできるものです。
変身ベルトがとてもカッコよく、アクションもハデ。敵のデザインが完成していて、キャラクターも丁寧に描かれています。
おもちゃの仕様的にはスピンオフを作るのは難しいですが、キャラクターのその後の話や、本編の裏側の物語等が観てみたい、そんな作品でした。